石川 円(新制19期)
『新たな歴史に挑む』
角館高等学校同窓会若杉・駒草会会長 石川 円
昨年令和5年5月20日、コロナ禍の回復期と判断し4年ぶりに開催された同窓会総会におきまして、会長職を拝命致しました石川です。思いもかけず急逝された石黒前会長のあとを引き継ぐこととなりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
令和6年度、新生角館高校が創立十周年を迎えます。角館高校と角館南高校が統合して生まれた本校は、この10年、新しい校風の創出に向けて清々しい歩みを進めてきました。統合に至るまでの困難な過程を知る者の一人として、万感胸に迫る思いです。
秋田県教育委員会から第5次高校整備計画の素案が出されたのが平成12年のこと。以来、平成26年の統合成立までに実に14年の時間を要したことは、如何にこの統合が課題多く、当地域にとって困難を極めたものであったかを物語っています。
当時の高橋雄七同窓会長は、角館高校と角館南高校の統合に当たり、統合の条件として「角館」という校名、平福百穂先生の手ずからデザインした校章、百穂先生と親友であったアララギ派の代表歌人島木赤彦先生が一、二番を起こし、同じ会友斎藤茂吉先生らが補作した校歌、また旧制角館中学と同じ小松耕輔先生の作曲になる角館高女の校歌、この四つは必ず後世に残さなければならないと、両校創立時の角館町の教育への情熱に思いを馳せながら、秋田県教育委員会と対峙し奮闘を重ねたのでした。同窓会の先人たちのご努力のおかげで、名称、校章、校歌は残り、両校の建学精神も継承されたのでした。
さて、新しい角館高校の新しい同窓会とは何でしょうか。
それは新しい時代に生きる角館高校の卒業生にいつでもエールを送れる同窓会です。つまり、変化をなすべきは私たち同窓会なのではないでしょうか。私たちはそのことを喫緊の課題として同窓会を新たに編成すべき時に遭遇しています。今年の統合10周年、来年の100周年(角館高女97周年)はその絶好のチャンスととらえなければならないと思っています。
こうした心持を込めた100周年記念事業趣意書を、今春の同窓会報に別に掲載しています。どうか皆様、それぞれのお立場から趣意をくみ取っていただき、大きなご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。
令和6年4月